これまで述べたような、「労働者の生活と人生への影響」をキーワードにした「賃金」・「労働」という考え方。
これをわかりやすく、「人生あずかり説」と呼びます。
「人生あずかり説」を根本的な価値観にして労働法を見ていくと、いろいろなことがスッキリ見えてきます。そのスッキリ感に基づいて細かな条文や理論を理解すると、ただの理屈ではなく、社会の現実にそった運用ができます。
そこには、そもそも自分の生活や人生をどこまで他人にあずけることができるかという哲学的とも言える問題があります。ただ、話が長くなりすぎるのでここでは触れません。