思いや考え– category –
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「台湾問題」を客観視する③/完
前回は、「国」について考えるときには力関係がベースにあることをつきとめました。そして、AとBだけで見るとBが強くても、まわりのみんながAに味方するとAが強くなることを指摘しました。 しかし、そうなるとBの立場はどうなるのでしょうか?なぜ、みんなは... -
「台湾問題」を客観視する②
前回は、台湾の歴史をたどりながら、そのつど「国」だったのかの疑問を提示しました。 この点、「国」の定義にははっきりしないところもありますが、一般的には次の4つの要件が必要とされます。 ①一定の範囲の場所に、②人々が生活していて、③その場所と人々を... -
「台湾問題」を客観視する①
台湾は1つの国なのかということが議論されます。つい最近も、日本の高名な政治家の発言をきっかけに、この議論がまき起こりました。そこには、政治的な主義・立場や力関係が複雑に、あるいは露骨にからみ合っているようです。 ここではそうしたからみ合いか... -
大統領選挙と知事選挙ではたしたマスコミの役割
以前の投稿で、大統領選挙と兵庫県の知事選挙について書きました。どちらもマスコミが大々的に報道しました。しかし選挙の結果は、おおもとのマスコミの予想と違いました。 言論の自由は、民主主義の土台と言われます。マスコミの報道の自由は、それを支え... -
リーガルマインドとは ④
「リーガルマインド」を形づくる要素の第5は、現実に起きていること(事実)をどこまでも観察していった先にあるのは、「相手の気持ち・考え」だということです。「リーガルマインド」は、自然科学ではなく人間社会で活かされるものです。絶妙な「バランス」がそのア... -
リーガルマインドとは ③
前回は、「リーガルマインド」はただの「バランス感覚」ではなく、いくつかの要素が重なり合ったものだと書きました。そして、その要素のうの第1と第2について述べました。今回は、その続きです。 「リーガルマインド」の要素の第3は、私なりの言葉で表現すると... -
リーガルマインドとは ②
私は、「リーガルマインド」とは、いくつかの要素が重なり合っているものだと考えています。これは、私が企業法務で40年ほどキャリアを積んだ中での思いです。もちろん自分にそれが100%身についているということではありません。ただ、国内・海外の弁護士、... -
リーガルマインドとは ①
いくつかの投稿を温めているのですが、きちんとした原稿にする余裕がありません。そうこうしているうちに、「リーガルマインド」という言葉がふと浮かびました。今回は、これをテーマにさせていただきます。 「リーガルマインド」は、「リーガル=法」の「マイン... -
労働とは ④
前回述べたとおり、「労働契約」では、使用者に、「労働者の生活と人生に影響を与える」権限が認められます。使用者は、それに応じた責任を負います。労働者の生活と人生を、それなりにあずかることへの責任です。 この場合に一番ポイントになるのは、使用者=... -
労働とは ③
前回は、「賃金」こそが「労働とは何か」を考える際の重要なカギであること。「賃金とは何か?」への答えが、そのまま「労働とは何か?」への答えにつながることを述べました。 この点、使用者には「労働者の生活と人生をあずかっていることへの責任」があります。「... -
労働とは ②
前回の結論は、「労働」が持つイメージは使用者への労働者の「支配従属」で、「請負」や「委任」は自分の責任と権限で仕事の結果を出す「自主独立」・・・。そんな感じになってしまいました。 ただ、企業づとめを、たとえば大きな組織で長くやっていると、社員の中でも... -
労働とは ①
民法は、「雇用契約」を、①労働に「従事」することと、②これに対する「報酬」の関係とします。労働基準法は、「労働者」を、①事業に「使用」されて、②これに対して「賃金」を支払われる者とします。労働契約法は、「労働契約」を、①使用者に「使用」されることと、②これに...
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