「台湾問題」を客観視する②

前回は、台湾の歴史をたどりながら、そのつど「国」だったのかの疑問を提示しました。

この点、「国」の定義にははっきりしないところもありますが、一般的には次の4つの要件が必要とされます。

①一定の範囲の場所に、
②人々が生活していて、
③その場所と人々を治める組織があって、
④その組織が独立して他国とつき合っていること

結局、「独立」しているかどうかが「国」かそうでないかの分かれ目ということになります。①~③は、④の「独立」を検討する準備段階のようなものです。

では、「独立」とは何でしょうか?

辞書をひくと、「独立」とは「他の束縛や支配を受けないこと」と説明されています。これは、「独立」という言葉を別の表現に置き換えただけのようです。多分、「束縛」とは何か、「支配」とは何かと掘り下げていっても、似たような置きかえが続くだけと思われます。どれも、理屈というより、結局は力関係をあらわしている言葉・表現です。

つまるところ、「国」について考えるときには力関係がベースにあるようです。
そして、この力関係には、大きく次の2つが考えられます。

a. 1対1かそれに近い特定の当事者同士の力関係
b. 上記a.の当事者を取り囲む周りも含めた、全体によってもたらされる力関係

たとえばAとBだけで見るとBの方が強くても、それを取り囲む全体で見るとAの方が強くなることも考えられます。
みんながAの味方をするような場合です。

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